「みなさまこんばんは。THK教育講座『技術をかたる』の時間です。司会は 
わたくし、陰陽師の深影と」 
「アシスタントのヨロイ狩り、雷螺でおーくりします」 
「スタジオには、扇牙国の蟲使い、戸川蘭白先生をお迎えしております。先生、 
よろしくお願いします」 
「こちらこそ、よろしく」 
「今月は〈蠱術〉をテーマにお送りしてまいりましたが、本日は最終日、〈蠱 
術〉の枕事への応用についてお話を伺いたいと思います」 
「まずは質問のお葉書読むでェ。ラジオネーム“我是無師ショーの3番弟子” 
はん、“手塚治蟲”はん他、同ネタ多数や。 
 『再生蟲はどうやって枕事に使えばいいでしょうか?』 
 せやなァ、蟲ゆーたら再生蟲がいっちゃんメジャーやけど、別に傷を治すだ 
けのモンやしなァ?」 
「戸川先生、どうなんでしょう?」 
「ふむ、では扇牙国の蟲使い達から報告されている使用方法を2例ほど紹介し 
ましょう。 
 1つ目は、破瓜直後に、即ち処女膜が破られた直後に再生蟲を用いる方法で 
す。当然、再生蟲は、傷つけられた処女膜を再生します。即ち『永遠の処女』 
というわけです」 
「そ、そんなん、女の方はずっと痛いばっかりやンか!?」 
「そこで伊丹蟲ですよ」 
「なるほど、伊丹蟲を投与しておけば、痛みは全く感じないといいますからね。 
しかし、再生蟲に伊丹蟲を併用してまで、永遠に『処女もどき』であることに、 
何か意味があるのでしょうか」 
「さて、それは私にも判りかねます。 
 まあ、単独使用でしたら、嫁ぐ直前に男と密通した姫君を『新品』に見せか 
けるために再生蟲が使われたという例や、破瓜の痛みを怖れた女蟲使いが自主 
的に伊丹蟲を投与したという例があります。 
 なお、破瓜から長時間が経ってしまいますと、再生蟲は処女膜が破れている 
状態を『巣』の正常な状態であると認識してしまいます。再生蟲は、あくまで 
破壊された『巣』を治すだけのものですので、破瓜直後に使用することが肝要 
です。再生蟲に、傷跡は癒せません」 
「・・・心の傷も、な」 
「雷羅さん、何か?」 
「い、いやァ何でもない何でもない」 
「ともあれ、抱いた女性に処女の証が見られたからといって、その女性が本当 
に『初めて』だったのかどうかは判らない。また、そのときに痛がらなかった 
からといって、男慣れしているとは限らない。・・・ということですね」 
「そうですね。 
 2つ目は、ハードSMに利用する方法です。ローソク、ムチ等による外傷に 
対しての使用は勿論、相手を牙爪蟲で切り刻み、又は地蜂で責め苛み、しかる 
のち再生蟲で傷を治すことを繰り返す、という使用方法も報告されています。 
 言うまでもありませんが、この使用方法の場合、伊丹蟲の投与は行なわれま 
せん」 
「そらゴーモンやがな!」 
「再生蟲の話はこのくらいにして、雷螺さん、次の葉書を」 
「ったく、ブツブツ・・・えー、ラジオネーム“枕事の修羅”はん。 
 『彼ピは蟲使い』、ハートマーク、『九官蟲とか投与しちゃってます』、ハー 
トマーク2つ。『魅惑の重低音でアタシのお耳にえっちなコトバをささやいて』、 
・・・あ、あかん、恥ずかしィてこれ以上は読めんっ」 
「先生、九官蟲も枕事には有効のようですね」 
「はい。 
 房事においては聴覚刺激も大切な要素ですからね。愛の告白や言葉責め、喘 
ぎ声等を発声する際に、好ましい音声が得られるよう利用されます」 
「次のしつもーん。ラジオネーム“くたばれ神宮家”はん。 
 『蟲使いは拘束蟲で相手を動けなくして強姦するという噂は本当ですか?』」 
「そういう使用例も確かに報告されていますが、両者合意のプレイであること 
の方が遥かに多いとお考え願いたい。 
 具体的には、拘束蟲自体が相手に巻きついて動きを封じることになります。 
また、拘束蟲の麻痺毒で相手を動けなくする場合もあります。 
 余談ですが、『縛り』の際に甲蟲の糸を使用して、よりデンジャラスな楽し 
みを見出す向きもあります」 
「拘束蟲がらみでもう一通。ラジオネーム“男傀儡萌え”はん。 
 『拘束蟲を穴から出し入れすると気持ちいいです。 
  脚がチクチクするところなんか最高です』 
 ・・・何をコメントせェ言うねン・・・」 
「そういえば、お互いの口、膣、肛門等を拘束蟲でつなぐという使用例が報告 
されていますよ。なんでも、拘束蟲から受ける快楽、苦痛、生理的嫌悪感等の 
共有が、2人の絆を深め合うのだとか」 
「はあ。想像すると凄い絵面ですね」 
「想像しィなや深影はんっ。もうっ、次行くで次、これは〜・・・名無しのご 
んべぇ。誰やら知らんが、匿名希望の場合はそう書いといてェな。 
 えーっと、『鋼化結線蟲を入れて動くと、女が死ぬほど痛がります。てゆー 
か死にました。何とかしてください』 
 ・・・何をやっとんねン、何を」 
「相手が死んでしまうほど、となると、先生、相手の方に不死蟲を入れるしか 
ないのでは?」 
「まさか、そんなことはありませんよ。 
 質問の件ですが、これは初心者が陥りがちなトラブルです。鋼化結線蟲の作 
用によって、普通の人間の限界を超えた速度で性運動をすれば、後で自分に副 
作用が出るのは勿論のこと、相手にも負担を強いてしまうのは当然です。 
 古くから、高速機動で枕事、というジョークもありますが、それと同じこと 
を実際にやるようなものです」 
「だそうですよ雷螺さん」 
「なんでウチに振るねンっ」 
「では、鋼化結線蟲は枕事に向かないのでしょうか?」 
「いやいや。 
 鋼化結線蟲の効果は、何も素早い動きに限ったことではありません。手先が 
器用になる現象も確認されています」 
「つまり、鋼化結線蟲は、スピードではなくテクニックに応用する、というこ 
とですね?」 
「その通りです。 
 ところで、テクニックの向上には、心眼蟲がおすすめです。視覚を強化して 
相手の微妙な変化を読み取り、それに応じた動きをするわけです」 
「ツボをついた性戯は、力任せの性戯に勝るのですね」 
「・・・っと、そろそろ時間やで深影はん」 
「ええ、そのようですね。 
 では、最後に一つお伺いします。 
 これまでは、広く確認されている蟲を枕事に応用する方法についてお教えい 
ただいたわけですが、逆に、枕事に適化した蟲というのは、いないのでしょう 
か?」 
「いい質問ですね。 
 自然界には、人間の枕事にのみ利用可能な蟲というものは存在しません。 
 ただし、・・・これは蟲使い達の最高機密ですので詳しくはお話できません 
が、開発種には、そういう蟲もいる、・・・とだけお答えしておきましょう」 
「え〜? 強酸の代わりに媚薬とか精力剤とか分泌する、でっかいイチモツの 
生えた戦鬼蟲、みたいな?」 
「ご想像にお任せします」 
「戸川先生、たいへん興味深いお話をありがとうございました。 
 今日は、〈蠱術〉の枕事への応用について、蟲使いの戸川蘭白先生にお話を 
伺いました。来月からは、〈傀儡術〉をテーマにお送りいたします。それでは 
皆さん、さようなら」 
「またな〜」 
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